あらすじ
「今度は、あなたの瞳の中に、私を閉じ込めてください」
2026年、1月。雪の降るアパートで、かつての親友・椎名 栞(しいな しおり)が孤独死した。
遺されたのは、一通の不可解な手紙と、中身のわからない「27枚撮りの使い捨てカメラ」。
悔恨に駆られた和泉紗凪は、カメラのシャッターを切った瞬間、26年前の教室へと引き戻される。
そこで待っていたのは、後に孤独死を遂げることになる、透明で、壊れそうな17歳の栞だった。
「今度こそ、私があなたを救ってみせる」
和泉 紗凪(いずみ さなぎ)は未来の知識を使い、栞を傷つけるすべてを排除し、彼女を甘美な「隔離」という名の聖域へ閉じ込める。
けれど、救済者として狂気に染まっていく紗凪の隣で、栞は静かに涙を流していた。
救うことは、壊すことだったのか。
愛することは、支配することだったのか。
27枚目のシャッターが切られるとき、26年の時を超えて現像される「真実の告白」とは――。
これは、救済という名の加害に走った女と、その罪をすべて抱きしめた少女の、絶望と再生の物語。