あらすじ
魔王城の書記は、今日も「決まらなかったこと」を記す。
魔王は何もしないと決めた。
幹部たちも、世界の問題に手を出さず、ただ見守るだけ。
会議室では議題が並ぶが、結論は出ることなく、記録はただ積み重なる。
そんな中で書記は、無言でその記録を続ける。
勇者たちの騒動、世界の困惑、そして解決の見込みのない問題たち――
すべてを、決して消さずに、ただ書き留めていく。
この城で決まらないことは、全てが「誰かの考えを待つ」ことの証しだ。
そしてその空白を、書記は黙って記し続ける。
だが、ある日、会議室の扉を開けて入ってきたのは、予想外の人物。
果たして、書記はこの世界に何を記し続けるのか?
それとも、今度こそ、決まらなかったことを記録し終えるのか?