あらすじ
街が壊れる兆候を検知したとき、ひとつの存在が出動する。
その名は――ゴーディ。
巨大な体を持ちながら、彼は吠えない。
建物を壊すことも、人を襲うこともない。
ただ静かに街に立ち、人間たちの選択を見届ける。
ゴーディの出動条件は「敵の出現」ではない。
災害、事故、暴動、戦争――
原因を問わず、“街が壊れる未来”が観測されたとき、彼は呼ばれる。
しかし皮肉なことに、ゴーディが到着する頃には、街はすでに人間の手によって傷つけられていることが多い。
そして多くの場合、出動命令は解除される。
彼が介入すれば、被害が拡大する可能性があるからだ。
人々は知らない。
その街が「これ以上壊れなかった理由」を。
本作は、戦わない怪獣・ゴーディと、彼を管理する組織、そして街で生きる人間たちの視点が交差しながら進む連載SFである。
怪獣の存在が“脅威”ではなく“抑止力”として機能する世界で、問いかけられるのは一つ。
――街を壊しているのは、誰なのか。
守られなかった街、救われなかった選択。
それでもゴーディは、今日も呼ばれる。
壊させないために。