あらすじ
殲滅神は討たれた。
世界は救われた――はずだった。
だが、その夜に倒れたのは、
怪物ではなく“勇者”だった。
力は世界を超え、
意志は制御を失い、
仲間の視線は祝福から恐怖へと変わる。
――この力は、守るためのものだったのか。
――それとも、最初から“壊す側”のものだったのか。
王都の医療塔で眠り続けるリリア。
魂は深い闇に沈み、
この世界の医療では、もはや救えないと告げられる。
唯一の希望は、
北方の魔境「霧氷の谷」に眠る幻の薬草
《蒼梢の雫草》。
それは実在するのか。
辿り着く前に、命は保つのか。
そして――
もし目覚めたとき、
彼女はまだ“勇者”でいられるのか。
救う旅が始まる。
それは、世界を救うためではない。
たった一人を、信じ続けるための旅。
そして、颯太は現実世界に戻る。