あらすじ
放課後の図書室。
静かなカウンターで、肩が触れるほど近くに座る二人。
陰キャで奥手な先輩と、年下なのに妙に余裕のある後輩、ボクっ娘のソラ。
彼女は、わざと近づく。
顔を寄せ、声を落とし、
耳元で囁くように言葉を選ぶ。
吐息がかかる距離で、
指先が袖口に触れて、少しだけ留まる。
先輩が身じろぎするのを見て、
ソラは楽しそうに、でも逃がさない。
「……そんな顔されると、
ボクが悪いことしてるみたいじゃないですか」
触れているのに、踏み込まない。
離れそうで、離れない。
甘くて、静かで、
余裕を削る音だけが、確かに残る。
主導権はいつも彼女の手の中にある。