あらすじ
世界は、成功だけを正史として採用する。
失敗は評価されず、記録されず、やがて「なかったこと」になる。
そんな世界で、
俺はある日《評価外指定者》として追放された。
能力なし。
実績なし。
世界から不要と判断された結果、配属された先は――
失敗記録庁。
そこは、討伐失敗、棄却された魔法理論、
誰にも顧みられなかった選択が積み上がる、世界の墓場だった。
だが俺は気づいてしまった。
失敗の中には、
「成功になり損ねただけの正解」があることに。
評価されなかった因果に触れ、
失敗を“失敗のまま”残し続けた結果、
世界の因果は静かに歪み始める。
これは――
成功しか許されない世界で、
失敗を記録し続けた者たちの物語。