あらすじ
処刑台で首を落とされた瞬間エリーゼは悟った
愛されるための努力など無意味だったのだと
時を遡り二度目の人生を手に入れた彼女は決意する
もう誰も愛さないし期待もしない
公爵邸の奥にある廃温室に立てこもり
泥だらけになって薬草を育てる日々こそが彼女の望む幸せだった
だがそんな静寂を破ったのは
かつて彼女を断罪した王太子クライヴだった
彼はある毒に侵され正気を失いかけていた
エリーゼが差し出したのは
魔法でも祈りでもないただの苦い解毒薬
それは王子の身体を浄化し
彼の中に眠っていた執着心まで呼び覚ましてしまう
無視すればするほど王子は彼女を求め
震える手で温室の扉を叩くようになる
聖女の祈りが届かない病巣を
彼女の知識だけが癒やせるとしても
国中が彼女を魔女と呼んで恐れても
果たしてエリーゼは王子の求愛から逃げ切り
平穏な引きこもり生活を守り抜けるのだろうか