あらすじ
崩れかけた倉庫で、二人の装甲戦士が向かい合う。
紫の殻をまとう者と、骨のような外骨格を持つ者――彼らはかつて、同じ実験区画で生み出された存在だった。
人間を超える力を与えられ、「街を守る兵器」として設計された二人。
だが完成の瞬間、彼らは異なる選択をする。
一人は力を制御し、人であることを捨てなかった。
もう一人は感情を切り離し、力そのものになる道を選んだ。
それから年月が過ぎ、街では原因不明の破壊事件が相次ぐ。
現場に残されるのは、人の手とは思えない痕跡と、骨を思わせるエネルギー反応。
紫の戦士は、それがかつての“相棒”の仕業であることを悟り、再び殻を纏う。
再会は言葉少なに、しかし重く始まる。
互いに敵として立ちながらも、その拳にはためらいが宿っていた。
止めたいのか、壊したいのか。
守るとは何か。
人であるとは、どこまでを指すのか。
戦いは単なる勝敗を目的としない。
それは、過去に交わした約束と、選ばなかった未来を確かめる行為だった。
倉庫の外では、何事もない日常が続いている。
だが一歩間違えれば、均衡は簡単に崩れる。
この街を壊すのは、力そのものか。
それとも、力を振るう理由を失った心なのか。
装甲と骨がぶつかり合うその瞬間、
物語は「答え」ではなく、「問い」を世界に投げかける。