あらすじ
周囲から「冷酷無慈悲な魔法捜査官」として畏怖される氷月燐。
だがその中身は、ごく普通の女子大生・長廻凛だった。
最愛の妹を火事で失った凛は、
ある夜、再び火事に巻き込まれ、他人を助けて命を落とす。
最後に見たのは、海のように燃え盛る青い炎。
それは、かつて妹を殺した炎と同じ色だった。
死んだはずの凛が目を覚ますと、
そこにはブラックスーツに外套を纏った一人の女がいた。
冷たく澄んだタンザナイトの瞳で凛を見下ろし、
自らを魔法捜査官だと名乗る女――氷月燐。
氷月燐の身体を受け継ぎ、不死の魔法捜査官として蘇った凛は、
周囲から「冷徹で不死身の魔法使い」と畏怖されながら、
魔法犯罪を捜査し、犯罪者を裁く立場に置かれる。
辞めたい。逃げたい。
だが、氷月燐は何千年も生きる大物の魔法使いであり、
その存在自体が、世界の抑止力だった。
しかも、凛がその身体に成り代わっていることが知られれば、
それ自体が禁忌の魔法を用いた重罪にあたる。
だからバレてはいけない――正義の側である限り。
そして凛が追うことになるのは、
自分と妹の人生を壊し、氷月燐の宿敵でもある異端の魔法――《青い炎》。
これは、普通の女子大生だった少女が、
辞められない仕事と、不死の身体と、過去の罪を背負いながら、「選択」をし続ける物語。