あらすじ
『塔の中で、少女は“速さ”を失い、少年は“本質”を見抜く。
すれ違う価値観が、やがて一つの道へと収束していく──。』
二十七階層で、赤いプラモを纏う謎の少女は、初めて“速さが通じない相手”と遭遇する。
四本の大太刀を操る異形の魔物クアドラ。
その動きは彼女の視界から消え、速さを誇る赤いプラモは追いつけず、
少女は“見えない挫折”を抱えたまま撤退を余儀なくされる。
一方その頃、塔を進むトトは、空間の揺らぎを感じ取っていた。
シャナが気づけなかった“本質”を、彼は直感で見抜いてしまう。
そして二十六階層──
満身創痍の少女と、トト&アイラは再び出会う。
プライドが砕けた少女。
本質を見抜くトト。
軽やかに二人をつなぐアイラ。
三人の関係はここから大きく動き出す。
クアドラの正体とは。
塔の中層にすら届かぬ場所で待つ“異質”の意味とは。
そして、少女には見えなかった“速さの外側”とは──。
それぞれの思惑が交差し、
三人はやがて“共闘”という選択へと導かれていく。
塔は、まだ彼らのすべてを試していない。