あらすじ
「可愛げがない」
そう言われて婚約破棄された夜、私は泣き寝入りなどしなかった。
叩きつけたのは、五年分の未払い残業代請求書。
正当な対価と権利を勝ち取り、私は迷わず国を出た。
新天地として選んだのは、実力主義と噂される隣国の王城。
しかし、そこで待っていたのは、ゴミの山に埋もれて眠る「最強の竜王」だった。
生活能力ゼロ。
書類は溜め込み放題。
食事は適当。
そんな彼に、私は新たな契約書を突きつける。
掃除、整理、スケジュール管理。
愛想はないが仕事は完璧な秘書と、最強だが不器用な主との共同生活が始まった。
書類を片付け、美味しい紅茶を淹れるたび、気難しい竜王の態度が少しずつ変わっていく。
ビジネスライクな雇用関係の先に待っているのは、
平穏な労働環境か、それとも予想外の溺愛か。