あらすじ
「あら、いいわね。今日から貴女を、この船の『幸運の女神』にしてあげるわ」
航海士を目指していた大学生・天野渚(あまの なぎさ)は、嵐の海で憧れの先輩、成瀬慎司(なるせ しんじ)と共に海へ転落してしまう。
目覚めた先は1803年――英雄ナポレオンが皇帝へ上り詰めようとする、激動のナポレオン時代だった。
遭難した渚を救ったのは、フランス軍の巨大帆船『エトワール・ド・オリエント(東方の星)』。
そして、その船を率いるのは、見た目は勇猛果敢、中身は完璧な「おねぇ」の心を持つ異端の提督、シャルル。
彼は、不慮の死を遂げた姉の夢を継ぐため、その魂を身に宿して海を駆ける孤独な男だった。
二年の後に控えるのは、フランス艦隊が壊滅する歴史的敗北、トラファルガーの海戦。
「私がこの歴史を塗り替える。提督(シャルルさん)を、この船を、絶対に沈ませない!」
現代の航海術と気象知識を武器に、渚はフランス軍の軍師として頭角を現していく。
しかし、渚はまだ知らなかった。
共に海へ落ちたはずの憧れの先輩が、自分より10年も早くこの時代に到着していたことを。
フランス革命の地獄を生き抜き、復讐鬼としてイギリス軍のスパイとなった彼が、自分を「敵」として待ち構えていることを――。
「おねぇ」な最強提督と共に歴史を殴り倒し、闇に堕ちた「かつての光」を取り戻す。
硝煙と恋が交錯する、大逆転の海洋歴史ファンタジー、開幕!