あらすじ
戦乱の大陸で、俺が持っているスキルは一つだけ。
剣も魔法も使えない、戦闘能力ゼロの【人徳】。
転生でもチートでもない。
できることは、逃げないことと、無駄死にを出さないことだけ。
それでも――
戦場の雑用兵だった俺の周りには、なぜか人が集まっていった。
逃げ場のない村。
行き場のない難民。
様子見を始める領主と、遠くで動き出す英雄たち。
俺は王になりたいわけじゃない。
覇権を握りたいわけでもない。
ただ、
ここで死ぬはずじゃなかった人間を、
見捨てたくなかっただけだ。
だが気づけば、
俺は「交渉相手」として名を呼ばれ、
いつの間にか――覇王候補として扱われていた。
これは、
選ばなかった男が、
選ばされていく物語。