あらすじ

桜井漣は、幼少期から小説家を夢見る少年だった。彼には星野瑠璃という幼馴染がいた。瑠璃は女優を目指しており、二人は「いつか夢を叶えて結婚しよう」と幼い約束を交わしていた。中学時代、二人は互いの夢を応援し合い、共に切磋琢磨する日々を過ごしていた。 しかし、中学卒業間際、瑠璃は大手芸能事務所にスカウトされ、芸能界デビューが決定する。彼女は芸能活動を支援する専門の高校へと進学し、一躍注目の新人女優として活躍を始める。一方、漣は都内の公立高校に進学し、小説執筆に打ち込むものの、なかなか芽が出ない日々が続いた。コンテストに応募しては落選を繰り返し、佳作止まりの評価に苦しむ。 瑠璃の輝かしい活躍と自分の現状との格差に、漣は次第に劣等感を抱くようになる。すれ違いが生じ、誤解が重なり、二人の関係は徐々に疎遠になっていく。かつて仲の良かった幼馴染は、いつしか犬猿の仲へと変わってしまった。瑠璃も、漣が自分を避けていると感じ、プライドの高さから素直になれず、関係は冷え切っていく。 高校入学後、漣は文芸部で春日井美月と出会う。美月は優しく聡明な少女で、漣の才能を誰よりも早く見抜き、彼を支えようと決意する。美月の励ましと、持ち前の超高速タイピングや天才的な発想力を武器に、漣は徐々に作品のクオリティを上げていく。高校時代に商業デビューを果たし、小規模ながらもヒット作を生み出し始める。 同時期、漣は瑠璃の演技練習に幼少期から付き合っていた影響で、知らぬ間に超天才級の演技力を身につけていた。ひょんなことから映画のオーディションに参加し、その演技力が認められて俳優デビュー。二足のわらじで活動を始める。 大学時代、漣の小説はアニメ化され、俳優業でも主演映画が大ヒット。二つの分野で着実に実績を積み上げていく。しかし、神崎蒼一郎という大企業の御曹司で天才作家志望のライバルや、演技派俳優・早乙女颯との競争、さらには業界の妨害工作など、数々の困難が立ちはだかる。 社会人になった漣は、ついに『Re:CREATION〜創造神の継承者〜』で大ブレイク。数千万部を売り上げる超ヒット作となり、小説家としての地位を確立する。俳優業でもハリウッド進出を果たし、世界的な評価を得る。 そんな中、瑠璃もトップ女優として活躍し続けていた。二人は業界のイベントやドラマ共演で再会を重ねるうちに、かつての誤解が解け始める。漣を献身的に支えてきた美月との関係、そして幼馴染・瑠璃との約束。漣の心は揺れ動く。 やがて漣は、瑠璃との思い出を昇華させた純文学作品『約束の向こう側』を執筆し、直木賞を受賞。この作品をきっかけに、二人は本音で語り合い、長年のすれ違いを解消する。美月、瑠璃、そして漣——三人の関係は複雑に絡み合いながらも、互いを尊重し合う絆へと昇華していく。 最終的に漣は、小説家としても俳優としても頂点を極め、アカデミー賞や芥川賞など数々の栄誉を手にする。幼き日に交わした約束、そして夢を追い続けた軌跡——それは全て、「約束の向こう側」にある未来へと繋がっていたのだった。 夢を諦めず、才能を信じ、大切な人との絆を守り抜いた少年の、栄光と成長の物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/01/13
  • 現在の作品星降る夜の約束~約束の向こう側へ~