あらすじ

2025年1月、世界最強の覇権国家アメリカは、35兆ドルという天文学的な累積債務を抱え、国家破綻の瀬戸際に立たされていた。 増税も歳出削減も効果をなさない絶望的な状況下で、一人の「エイリアン」がホワイトハウスの門を叩く。 主人公、ケニー・サワタリ。 かつて京都大学で「和」という名の同調圧力に従い、就職活動で地毛の金髪を黒染めスプレーで塗りつぶされる屈辱を味わった彼は、 能力のみが評価される「自由の国」を求めて渡米した 。 しかし、そこで彼を待っていたのは、運任せの抽選や数年の待機を強いる、あまりに非合理的で不条理な旧時代の移民制度だった 。 「民主主義(オワコン)は卒業だ。国家を市場の審判に晒せ」。 ケニーは、停滞した財政赤字をひっくり返すことを至上命題とする大統領ドナルド・"リバーシ"・ブラックウッドに、 禁断の国家再建プランを提示する。それが『特別国籍販売法』、通称「プラチナパスポート」 。 米国籍に「750万ドル(約11億円)」という明確な値札をつけ、無審査・即日発行で世界中の富裕層に売り出すという、国家のIPO(新規公開)計画。 それは累積債務を瞬時に完済し、合衆国を「世界最大のキャッシュリッチ企業」へと変貌させる究極の処方箋だった 。 「国籍は神が与えた運命ではない、時価で取引される最強の資産だ」。 大統領の緊急放送と共に、数百年続いた民主主義のOSは強制的にアップデートされ、世界は価値観の激変に飲み込まれていく。 人権、人道、そして愛国心までもが「価格」という物差しで測られるようになったとき、 人類がたどり着くのはユートピアか、それとも冷徹な資本のディストピアか。 既存のシステムを根底から破壊し、国家という概念そのものを商品へと解体する、知的な刺激に満ちた社会派パニックSF。

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小説を読もう2026/01/13
  • 現在の作品もしもアメリカの国籍が「11億円」で買えるようになったら? 〜借金まみれの国家を救う、禁断のプラチナパスポート〜