あらすじ
『自分の声が、大嫌いでした』
低い声にコンプレックスを持ち、かつて唯一の理解者だった幼なじみとも決別してしまった月影 湊(つきかげ みなと)。 心を閉ざし、暗い部屋で一人過ごしていた彼女を救ったのは、画面の向こうから響く『自分と同じ低い声』を持つVTuber・静夜の、誇らしげで凛とした太陽のように暖かな声だった。
「私も、あなたのようになりたい」
静夜の放つ不思議な「引力」に導かれるように、湊は自らもVTuberとして生きる決意を固める。
憧れを追い、自らもASMRと朗読の配信を始めた湊 。高校の『月と花たば文芸部』の仲間たちに支えられ、時に毒を吐き合い、切磋琢磨する日々の中で、彼女は気づいていく 。 憧れの存在である「静夜」の本当の気持ちと、自分の声で誰かを救うということの確かな意味を。
これは、コンプレックスを抱えた少女が、朗読を通じて『誰かの特別な存在』になろうと足掻き、成長していく魂の証明である。