あらすじ
「真実の愛を見つけた」
そう告げられて、王太子との婚約をあっさり破棄された聖女シャマル。
泣かない。
責めない。
執着もしない。
だって正直、
好きでもない相手との政略結婚も、
毎日王宮に通って無償奉仕する生活も、
もう十分だったから。
「必要なときだけ呼んで。報酬は時給でいいよ」
そうして始めたのは、
前代未聞の サブスク式・聖女制度。
奇跡を振りまくのではなく、
判断基準を明確にし、
数字と仕組みで回す“無理をしない聖女業”。
ところがそれが、なぜか国にとって一番うまくいく。
しかし、
「平民の娘では納得できない」
「聖女は神聖であるべきだ」
そんな声が、王と貴族たちから上がり始め――
「じゃあ、侯爵令嬢にしましょう」
肩書だけを差し替える、
中身は何ひとつ変えない痛快対応で、
価値観そのものを静かに詰ませていく。
これは、
怒鳴らない、争わない、感情に走らない。
それでも確実に“立場逆転”していく
理屈派・ドライ聖女の静かなザマァ物語。
働きすぎないこと。
全員に好かれようとしないこと。
納得しない自由も、ちゃんと認めること。
そんな聖女が作ったのは、
奇跡ではなく――
無理をしなくても生きられる仕組みだった。