あらすじ
【閲覧注意】
本稿は、2025年10月に護摩地方で発生した調査員失踪事件に関し、現場に残されていた文書、メール、音声データを再構成したものです。
あらすじ
損害保険会社の新人調査員・神崎未帆が担当したのは、ある配送事故の査定だった。
品名は「精密機器」。差出人は「三島」。
保管倉庫で隔離されたその段ボール箱からは、絶えず透明な粘液が滲み出し、床のコンクリートを浸食していた。
異臭。耳鳴り。そして、配送に関わった人間たちの身体に現れる不可解な皮膚症状。
調査を進める神崎は、やがてこの荷物が、現代社会のルールの「隙間」に落ち込んでいることを知る。
郵便法による信書の秘密、廃棄物処理法の壁。
厳格な法律が逆に「中身」を守ってしまっているせいで、その穢れは誰にも処理できず、街の中で腐敗を続けていたのだ。
すべての荷物が集まる場所、膳函(ぜにばこ)市。
調査員が最後に辿り着いた、その土地の「ある決まり事」とは──。
※本作品はモキュメンタリー(擬似ドキュメント)形式のホラー小説です。