あらすじ

蒼都《そうと》は、巨大な防壁と蒸気機関に守られた都市国家――そう信じられていた。 だが夜空が裂け、災厄「黒環《こくかん》」が降り注ぐ。黒環は人の心音に反応して増殖し、触れたものを“空洞”へ変えていく。逃げるほど心臓は速く鳴り、闇はますます広がった。 都の守護者・第七門衛は、最深部の炉心を囮にして黒環の核を集め、封じる儀式に賭ける。門衛長アオギリが命を燃やして放った最後の術式――しかし封印は「器」では成立しない。必要だったのは、閉じるための「鍵」。 その鍵として選ばれたのは、避難の混乱に紛れ込んだ赤子――レイだった。 黒環を封じ、蒼都を救った小さな命。けれど翌朝、街に広がったのは感謝ではなく恐怖。「あの子がいる限り、黒環はまた来る」。 祝福されない救済。 英雄になれない“鍵”の子が、蒸気の都で生きる物語が始まる。

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カクヨム
カクヨム2026/01/12
  • 現在の作品黒環の鍵 —蒼都を守る“開かずの少年”—