あらすじ
高校三年生になり、長く続いていた制限の多い日常が、少しずつ緩み始めた頃。
黙食やマスクが当たり前だった学校生活の中で、陸は校門近くのベンチで一人昼食をとっていた。
ある日、その場所に現れたのが紗雪だった。
気まずい沈黙から始まった二人の時間は、次第に自然な会話へと変わっていく。
特別な出来事はない。
ただ隣に座り、言葉を交わし、同じ時間を過ごすだけ。
それでも確かに、失いたくないと思える関係がそこにあった。
これは、
何気ない日常の中で始まり、
踏み出せないまま続いていった、
静かな二人の恋の物語。