あらすじ
幼い頃、ダンジョン災害――通称D災に巻き込まれた藤本嶺(フジモト・レイ)は、命を救ってくれた採戦者(サイセンシャ)に憧れ、ダンジョン探索を生業とする道を志すようになった。
時は流れ、嶺はダンジョン専攻の大学へ進学する。講義を受けながら国内外の文献を読み漁り、知識を蓄えていく嶺だったが、授業内容は既知のものばかりで次第に退屈を覚え、友人たちと共に講義をサボるようになる。結果、単位は取得したものの、ギリギリでの卒業となってしまった。
在学中に内定を得た企業へ入社するはずだった嶺だったが、入社式前日、その企業の本社がD災に巻き込まれて崩壊したとの連絡が入る。混乱の中で時間だけが過ぎ、気付いた頃には就職先そのものが消えていた。
再就職を目指すも新卒カードはとっくに使えず、時期も悪く職は見つからない。やむなく魔石採集のアルバイトとダンジョン講師として生計を立てながら、採戦者ランクをFからEへ上げるための試験資金を貯める日々を送っていた。
そんなある日の帰宅途中、電車内で嶺は一つのネット記事に目を留める。そこには、初期費用こそ掛かるものの、ダンジョンの管理運営自体は比較的安価で済むという情報が記されていた。
半ば好奇心からダンジョン不動産のサイトを覗いた嶺は、次第に“購入する前提”でダンジョンを探し始める。そして、とある個人作成サイトで怪しいダンジョンの存在に気付くのだった。