あらすじ
主人公は、ある夜を境に定期的に「自分の名前と過去の記憶」を失うようになる。
目覚めるたび、世界は初めて見るものばかり。
それでもなぜか、たった一人の存在だけが、胸に強い痛みとして残っていた。
その人物は、主人公が記憶を失うことを知る唯一の人。
毎回「初めまして」を繰り返しながら、何度でも名前を教え、関係を築き直す。
主人公は理由もわからないまま、何度でも同じ相手に恋をしてしまう。
やがて、記憶喪失にはある“代償”があることが判明する。
――思い出せば、相手を失う。
――忘れていれば、そばにいられる。
主人公は選択を迫られる。
過去を取り戻すか。
それとも、名前も思い出もないまま、今の幸せを選ぶのか。
そして訪れる別れの夜。
すべてを失った主人公の前に、再びその人は現れる。
名前はなくても、記憶はなくても。
それでも心は、同じ人を選んでしまう。
これは、何度忘れても、何度でも出会い直す二人の物語。
名前を呼ぶたびに、愛だけが確かになっていく、再生の恋の物語。