あらすじ

霊能力者・間宮響子は、「幽霊はいないが、とにかく怖い家がある」という奇妙な依頼を受け、新興住宅地の一軒家を訪れる。霊視を行っても、そこには死者の気配は一切なく、霊的には完全な“空白”の家だった。しかし夜になると足音や気配が現れ、誰かに監視されているような不安だけが確実に積み重なっていく。  違和感を追ううち、響子はこの恐怖が幽霊によるものではなく、家そのものと住人によって意図的に作られたものであることに気づく。家には二重壁や隠し通路が存在し、住人はそれを使って人の恐怖を観察し、支配する快楽を得ていたのだった。  やがて響子は、依頼主こそが怪異の正体であり、過去の失踪事件とも関わる危険な人物であることを暴く。事件は警察によって解決されるが、幽霊よりも、生きた人間が理性と計算によって生み出す狂気こそが最も恐ろしい存在であるという事実が、後味の悪い余韻として残される。

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カクヨム2025/12/30
  • 現在の作品人の輪郭-間宮響子-