あらすじ

額ではない。肩先でもない。 狙うべきは、首だ。 浅野内匠頭長矩(ながのり)は、回廊に跪きながら、眼前の老人の皺だらけの首筋をじっと見つめていた。 「おい、聞いているのか浅野殿。勅使饗応の作法がなっとらんと言うておるのだ」 吉良上野介の粘着質な声が鼓膜を揺らす。かつての私であれば、この屈辱に顔を赤くし、奥歯を噛み砕くほど悔しがっただろう。だが、今の私は違う。 「はっ、誠に申し訳ありませぬ」 私は薄く笑い、頭を下げた。 首を洗って待っていろ、とは言わない。お前の首は、私が斬るのだから。 浅野内匠頭は本懐を遂げることが出来るのか?

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小説を読もう2025/12/31
  • 現在の作品殿中、一太刀にて候 浅野内匠頭の執念