あらすじ

近代産業史を専門とする大学教授・高島は、研究費削減と家庭の事情に追い詰められる中、ネット上で囁かれる「地図に載らない島」の都市伝説を知る。 ――長崎県沖に、かつて金鉱で栄え、今は地図に存在しない島がある。 かつて金鉱で繁栄し、大量の金が眠るというその島の資料はすべてリンク切れ、記録は不自然に欠落していた。まるで「最初から存在しなかった」とされているようであった。 調査するほど、講義が消え、入館できず、研究者ページがNot Foundになる。 高島自身の社会的な「接続」もまた、静かに失われていく。 触れてはいけない過去、汚染され価値を持ちながら所有できない金、そして「救済とは知られないことだ」という思想。 真実を記録するか、家族を守るため沈黙するか。 高島は「消える」ことでしか守れない地点へ追い込まれていく。 それは敗北ではなく、救済という名の選択だった。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2025/12/30
  • 現在の作品国罪 ――地図に載らない罪と、静かな狂気