あらすじ
脳が焼けるほどの死闘が売りのフルダイブVRゲーム『オーバーブレイン』。
大会期間中、そのマップにある鳥居で――現実と異世界が、噛み合った。
気づけば俺は、空から落ちていた。
しかもパラシュート付き。妙に現実的な形で。
ゲームで叩き込まれた感覚が命を繋ぎ、どうにか地面を踏む。
だが仲間の姿はない。世界は継ぎはぎみたいに歪み、その外側には底なしの黒が広がっている。
そして地球側でも同じ頃から、説明のつかない異変が、静かに動き始めていた。
逃げ道なんて最初からなかった。
異世界の異常を追うほど、それは地球の不穏と一本の線で結ばれていく。
やがて俺は知る。
自分が、かつて世界を救った勇者の曾孫だということを。
……だから何だ。
使命を背負えと言われても、はいそうですかと頷けるほど、俺は出来た人間じゃない。
ただ――壊れかけた現実と異世界を、見て見ぬふりができなかった。
取り戻したいものがある。許せないものがある。
そのために、調べ、戦い、繋ぎ直す。
結果としてそれを、
人は「世界を救った」と呼ぶらしい。
これは、オンラインから始まってしまった異世界で、
世界をリビルドしてしまう物語。