あらすじ
平民の薬師リーネ、二十三歳。
王都の外れで小さな薬屋を営む彼女は、ある冬の日、崖から落ちて死にかけた。
目を覚ますと、そこは白い霧に包まれた不思議な空間。
そして目の前には——漆黒の髪に金色の瞳を持つ、美しくも恐ろしい男が立っていた。
「死神騎士団の団長、ヴァルハルトだ」
彼は千年以上、死者の魂を導いてきた死神。
そんな彼が、リーネに告げた言葉は——
「私の花嫁になれ」
——え、プロポーズ!?
しかも私、まだ死んでないんですけど!?
混乱するリーネだったが、魂は体に引き戻され、奇跡的に一命を取り留める。
あれは夢だったのだと思い込もうとした数日後——
「久しぶりだな、リーネ」
なんと死神様が、現世にやってきた。
しかも「お前が死ぬまで待つ」と言って、リーネの家に住み着いてしまう。
料理上手で家事完璧、でも独占欲は強め。
冷たい見た目とは裏腹に、リーネにだけは甘い死神騎士団長。
「お前に近づく男は、全員敵だ」
「誰にも渡さない」
千年の孤独を終わらせる相手として選ばれた、平凡な薬師の運命は——
これは、死にかけたことから始まる、永遠の愛の物語。