あらすじ
【登場人物】
加城(かしろ)舞夏(まいか)…語り部(妹)
早川(はやかわ)万里奈(まりな)…舞夏の友人
加城(かしろ) 扇(おうぎ)…舞夏の兄 天才バスケットプレイヤーだったが、現在は車椅子生活
雷句(らいく)仁助(じんすけ)…”スーパーバスケット” 実力者のプレイヤー
兄貴は、あの日、あの時、全てを奪われたようなものだった――――
車椅子に頼ることになった兄貴は、バスケットをすることができなくなった。兄貴の将来は全て白紙になった。バスケットで生きる道も、途絶えて――だけど兄貴は笑っていた。
――バスケができなくても、教えることはできるだろ。……って。
そんな風に、車椅子を押すあたしに向かって、弱々しい笑顔を見せたのだった。
中学三年生の兄貴。
当時、小学六年生のあたしには、なにもできなかったし、声をかけることもできなかった。あたしにできたのは、できるだけバスケの話題を出さないことだった。
生活からバスケットがなくなっただけ……それだけ、なのに。
まるであたしたちの家から、光がなくなったみたいに、薄暗くなった。
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「これ――大規模アミューズメントパーク――”ゲームシティ”。その中に”スーパーバスケット”って体感ゲームがあるの。……知ってる? VR……じゃなくて、ゲームの世界に入れるんだけどね――」