あらすじ
場所は中華料理屋『北龍』。
そこには、齢七十を数える『神』が立っていた。
五千キロワットの猛火が鉄の大地を熱し、黄金の勇者エッグと白き聖女ライスが相まみえるとき、一つの宇宙が誕生する。
二人の愛は『純粋なる炒飯』として結ばれるはずだった――。
しかし、気まぐれな注文により、外宇宙(別の鍋)から具材軍団が襲来!
イカ、エビ、長ネギ、カニカマ、ベーコン……。
主権を争い混沌と化す鍋の中で、絶望の焦熱地獄が幕を開ける。
崩壊する世界の均衡を取り戻すため、天から降り注ぐ漆黒の裁きの神はオイスターソース。
食べる人を楽しませる、という真理に目覚めたとき、食材達は己の矜持を賭けた、最高のおもてなしへと昇華する。
これは、一皿の「五目炒飯」が完成するまでの、壮大なる創生神話。
女神が運ぶその一皿を、君は胃袋という名の宇宙へ受け入れる覚悟はあるか?
――20XX年、グルメの旅はさらなる高みへ。