あらすじ

六月、衣替えの季節。 心に傷を抱えた少年――藤堂樹は、長袖のクラスメイト――霧島奏斗の仕草に、ふと違和感を覚える。 落としたペンを拾おうと伸ばした手の先で、袖口から“赤い痕”がちらりと見えた瞬間、胸の奥がざわついた。 ――また、気づけなかったらどうしよう。 兄を救えなかった後悔が、樹の足を止める。 誰も気づかない痛みを抱えた奏斗と、過去に囚われたままの樹。 二人の孤独は、静かに重なり合っていく。 痛みは消えない。 傷も簡単には癒えない。 それでも、夜明けの光の中で二人は少しだけ前へ進む。 これは、痛みの向こう側へ進もうとする二人の小さな一歩の物語。

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エブリスタ
エブリスタ2025/12/27
  • 現在の作品痛みの向こう側