あらすじ
人々が死んだ後の世界、あの世。
あの世では人間を生前の行いから神様が善人、悪人と振り分けていた。あの世は広大で生前関係していた人たちと会うこともほぼなく、人間は働く必要もないし、怪我を負うこともない。だが悪人は善人とは違い、過去の悪事に関する記憶を消され、自分の名前以外殆ど覚えていない状態だった。そのため、善人が悪人と前世で関係がある等して前世のことを話してしまったら、両方とも神様によって記憶を消させれてしまう事になっていた。
だが悪人も、あの世で記憶を取り戻す方法が一つだけ存在する。それは、追憶山を掘って、自分の記憶を見つけることだった。しかし、追憶山で負った怪我はあの世でも怪我をし、生きていた時に死ぬほどの傷を負った場合、あの世で消えてなくなってしまうという成約があった。
だがあの世の悪人たちは、どんどん生きていた頃の自分の記憶を求めて追憶山へやってくる。
夕樹はあの世で、そんな追憶山に臨む怪我をした悪人たちのために、義肢を作る仕事をしていた。それは生前、自分の父親が殺人事件を起こし、迫害されて自分の人生を奪われたと思った経験から、父の様に奪うのではなく、誰かのために与える存在でいたいと考えたからだった。
だがある日、追憶山に夕樹の父親が記憶を求めてやってきて――