あらすじ
【物語紹介】
空に浮かぶショッピングモール、重力が逆転した森、そして一分前の自分が歩いている街道――。
かつて人類が「世界の理」を捏ねくり回した代償として、現代(いま)の大陸「ラルウォガ」は、物理法則が壊れた「バグ」だらけの世界となっていた。
文明崩壊から千年。生き残った人類は、遺跡に眠る古代の遺産「レガシー」を掘り起こし、自らの微弱な魔力をブーストして引き出す「現代魔法」でたくましく生きている。そんな荒野で、最も無謀で、最も不運な「鉄屑級」ハンター・ZJ(ジィージェイ)の旅は、一千万ゴールドという天文学的な借金から始まった。
「安心しろ。俺のこの聖剣(の柄)が、伝説のお宝を導き出してくれるぜ!」
自信満々にZJが掲げるのは、出力不足で「五センチ」しか刃が出ないガラクタの剣。そんな彼を冷徹な眼差しで見つめるのは、高性能ゴーグルで相手の「戦闘力」ではなく「借金額」を正確に鑑定する相棒のポリー。
二人が一攫千金を狙って潜り込んだ浮遊遺跡で出会ったのは、千年前の超高度AIを搭載した自律型ロボット・HK-05だった。
メイド服に黒髪おカッパ、吸い込まれるような青い瞳。見た目は完璧な美少女アンドロイド。しかし、その正体は――
吐き出す言葉は大陸級の毒。しかも、彼女を維持するためにかかるコストは月額百万ゴールド!
借金を返すために潜った遺跡で、さらに高額な「維持費」という重荷を背負い込んだZJたちの冒険譚。
次々と現れる、どこか抜けているが厄介な「バグ・モンスター」たち。さらに、身体を遺産で改造した最凶の盗賊団「エラー・コード」の影が、三人の行く手に立ちふさがる。
果たしてZJは一千万ゴールドの負債を完済し、五センチの剣を「真の聖剣」へと戻すことができるのか? それとも、ぽんこつの毒舌で精神が崩壊するのが先か?
運命を、バグらせろ!
笑いあり、涙(と多額の請求書)ありの、ポストアポカリプス・ファンタジー!