あらすじ
「紙切れ一枚で何ができる?」 そうあざ笑う宮廷筆頭魔術師が、大層な詠唱を終えるより先に――僕の放った『呪符』の一撃で吹き飛んだ。 理由は単純。彼らの魔法は遅すぎて、僕の陰陽術は速すぎるからだ。
平安最強の陰陽師としての記憶を持つ少年、ハルト。 彼が転生した先は、魔法を発動させるのに長い詠唱と魔法陣が必要な、魔法文明が著しく遅れた異世界だった。
ハルトが操る『式神』や『結界』といった高度な技術は、現地の人々には理解不能。「紙切れで遊ぶ落ちこぼれ」「呪い使い」と蔑まれ、学院や家でも不遇な扱いを受けていた。 だが、その評価は実戦において一変する。
「急々如律令」 たった一言で発動し、天候すら操るハルトの術は、この世界では神の御業に等しいオーパーツ。 彼を追放しようとした貴族やエリート魔術師たちは、ハルトが「雑用係」として召喚した十二神将の圧倒的な力の前に、絶望し、そして驚愕する。
「え、たかが式神に勝てないんですか? 手加減させてるんですけど……」
本人は目立たず平穏に暮らしたいだけなのに、その規格外の力は王女や国を惹きつけて離さない。 これは、無自覚な最強陰陽師が、遅れた異世界の常識をすべて過去にする、爽快な成り上がり譚。