あらすじ
「ルフィナ・ベルンシュタイン! 国庫を横領し、私腹を肥やす悪女め。貴様との婚約は破棄する!」
建国記念パーティーの最中、財務省の能吏であるルフィナは、婚約者の王太子ジェロンから覚えのない罪を着せられた。
隣には、ルフィナが横領した金で買ったとされる宝石を身につけた「聖女」が涙を浮かべて寄り添っている。
だが、ルフィナは眉一つ動かさなかった。
なぜなら、彼女は知っているからだ。王太子が浪費した金の流れも、偽造工作の杜撰さも、すべて彼女の頭の中にある「帳簿」と一致していることを。
「承知いたしました。では殿下――これより、王家特別会計の『緊急監査』を執り行います」
冤罪をかける相手を間違えた王太子の末路と、仕事人間のルフィナが冷徹な宰相閣下にその手腕(と可愛げ)を見初められ、外堀を埋められていく痛快逆転劇。