あらすじ
俺の名はパイソン。
異世界から転生して十八歳。
浮浪児から成り上がり、いつしか『魔道具王』と呼ばれるまでになった。
だが、出る杭は打たれる。
貴族でもある魔道具ギルドマスターのジャバは、俺を抹殺するために動いた。
そして、俺と同じ浮浪児だった四人の少女に下された王命。
「パイソン、そなたにドラゴン討伐を命じる」
……俺は生産職だぞ。
「返答は? 拒否すれば王を僭称した罪で処刑だな」
さらに追い打ちをかけるように、ジャバが笑う。
「ふはは、その四人の娘を差し出せば許してやらんこともない。
まあ、二度と魔道具を作れぬよう魔法契約もしてもらうがな。わはははっ」
やはりお前の仕業か!
だが、罠に気づいたのが遅すぎた。
四人の少女と話し合い、俺たちはドラゴン討伐へ向かった。
そして、血管や心臓が破裂して、全滅した。
意識が消える刹那、俺は生命維持のために魔道具をハックした。
俺は蘇生し、ドラゴンを倒し、仲間も蘇らせた。
その瞬間、気づいた。
俺は“神”になってしまったらしい。
やがて明らかになる本当の黒幕。
それは星そのものを司る“星神”だった。
星神は文明の発展を望まない。
理由は痒いからだ。
環境汚染や採掘が、星を身体とする星神を刺激し、痒みを引き起こすらしい。
その理由を聞いて、俺は妙に納得してしまった。
転生を行う神々は精神生命体。
彼らは進化と発展を望むが、星神の“痒み”を理解できない。
ならば……俺が両立させてみせる。
この歪んだ世界を、優しくて発展できる世界に作り変える。
まずは、魔道具ギルドマスターとその仲間、そして賄賂で討伐命令を出した王。
直接危害は加えない。
ハッカーは『システム』を壊すものだ。
俺は環境そのものを優しく作り変え、奴らに相応しい結末を与える。
二度と同じようなクズが湧かない世界を目指して。
不便なら作り替えろ! それがプログラマーの鉄則だ!