あらすじ

この世界は、魔法と契約で出来ていた。 一つしか持てないはずの魔法。破れば罰が下る契約。 そして“正しさ”を名乗る者が、平然と弱者を切り捨てる世界だった。 魔王を倒して、世界は平和になった――はずだった。 私たち勇者パーティは勝利の宴へ向かい、英雄として称えられる。 史上最強のエルフである私は、当然その中心にいる。……いるべきだった。 だが、路地裏に転がっていたのは、鎖に繋がれ傷だらけの魔族の少年。 「助けて」 たったその一言で、私は止まった。 魔族を許さない勇者ユリウス。 回復魔法を持つ賢者セシルス。 そのどちらに渡しても、この子は生き残れない。 なら、私がやるしかない。 希少な治癒の魔導書を一冊切って、少年を治す。 代わりに契約を結ぶ。 ――私を養え。私の面倒を見ろ。私の許可なく魔法は使うな。 そうして少年は“アメル”となり、私は先生になった。 そして当然、宴でバレる。 勇者は私に剣を向けた。 私は笑って受け入れて、勇者パーティを抜けた。 ……正確には、追放された。 英雄の功績は消され、魔法教会には危険人物として名が載る。 それでも契約だけは残る。 この子を守る義務だけは、消えてくれない。 だから私は決めた。 里へ帰る。静かに暮らす。スローライフをする。 家事はアメルに任せる。私は寝る。完璧だ。 ――なのに。 行く先々で災厄が湧く。正体がバレる。討伐すれば注目が集まる。 ついには“新たな魔王”を名乗る者まで動き出した。 それでも私は守りたいから、もっと強くあろうと思う。 この世界の理不尽から、たった一人の子を守るために。 追放された史上最強のエルフとして。 そして、魔族の少年の先生として。

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カクヨム
カクヨム2025/12/28
  • 現在の作品勇者パーティを追放されたエルフは魔族のショタを連れて、のんびりスローライフを送る 〜決してショタコンではない〜