あらすじ
【王になりたくない最強魔人が、悪役令嬢の性悪犬として世界を壊す話】
――性格にエグい難があるため、めちゃくちゃ嫌われていたボッチ高校生の俺は、トラック事故で死に、剣と魔法の異世界に転生した。
せっかくの異世界だ。スライムを狩り、ひたすらレベルを上げ、最強を目指して生きた。
やがて寿命を迎え、俺は再び転生する。
レベルは引き継ぎ。強くてニューゲーム。
どうやら俺は無限に転生できるらしい。
二度目の人生では秒で世界征服を果たし、ためしに王様をしてみた。
だが、人の上に立ち、責任を背負い、正解のない判断を下し続ける日々は、心根が腐っている俺に向いていなかった。
二度と王にはならないと、心に誓った。
三度目に転生したのはモンスター。
今度こそ、支配や統治などには関わらず、ただ最強を目指して自由に生きる――はずだった。
しかしその世界は、腐りきった人間の貴族たちが好き放題に振る舞う地獄だった。
理不尽と悪意に満ちた現実に、俺の性格の悪さが静かに火を噴く。
現行の支配構造を徹底的に壊す。
だが、王になるつもりはない。
そこで俺が目をつけたのは、
「能力は高いが、頭がおかしいと噂される悪役令嬢」。
彼女を表に立たせ、女王にする。
俺は彼女の犬として影に回り、汚れ役だけを引き受ける。
王にならずに世界を壊すには、それが一番効率がいい。
こうして俺は、力を隠しながら、
悪役令嬢の犬として、陰湿に、残酷に、シニカルに、
調子に乗った貴族たちへ絶望を叩き込んでいく。
性格が悪い嫌われ者の俺にはぴったり。
――なのに、なぜか周囲の評価は真逆だった。
悪役令嬢
『あなたほどの狂ったような聖人は見たことがありません』
部下たち
『あなたこそ、王になるべきお方だ』
……ゲロ吐きそうだ。
――これは、
絶対に王になりたくない性格最悪の男と、
彼を聖人だと誤解し、王に担ぎ上げようとする人々との、
終わらない血みどろの闘争を描いた物語である。