あらすじ
大手自動車メーカーの営業部長・田中隆志(35歳)は、部下50人のリストラを断行した直後、自身も解雇される。さらに娘の難病治療に2000万円が必要と判明。妻からは「人を数字にした報いよ」と突き放された。
百社以上の不採用、崩壊する家族。絶望の中、ケニア人留学生から「アフリカでは日本車が命を運ぶ」と聞き、最後の賭けでナイロビへ飛ぶ。
待っていたのは、不良車で市場を牛耳る元同僚、賄賂が横行する商習慣、そして「品質より安さ」を求める現実。誠実さは通用するのか——。
娘の風鈴が鳴らす音を胸に、男は命を運ぶ車を作り始める。