あらすじ
『正しく機能しています zero』
それは、まだ判断が残っていた頃の記録です。
誰も反乱を起こしていない。
誰も間違ったことをしていない。
それでも、社会は静かに変わっていきました。
本作は、
「正しく機能しています」 で描かれる世界線へと至る過程を描いた作品です。
事件も崩壊も起きません。
あるのは、判断を「任せた方が早い」と感じる日常だけです。
人々は少しずつ、
決めることに疲れていきます。
補助を受け、
委ね、
説明できない違和感を抱えながらも、
それを問題とは呼びません。
反対する人はいます。
しかし、彼らは間違っていません。
ただ、理由を言葉にできなくなっていきます。
この物語には、
敵も、陰謀も、支配者も存在しません。
誰もが善意のまま、
正しい選択を積み重ねていきます。
そしてある日、
「特に問題は発生していない」
という言葉だけが残ります。
これは、支配の物語ではありません。
判断が不要になっていく物語です。