あらすじ
裏社会の掃除屋・カイ(21)は、致命的に壊れている。
彼には「感情」がない。笑うことも、泣くことも、誰かを愛することもできない。
ある「過去の罪」と引き換えに、心臓が凍りついてしまったからだ。
そんな彼が従えるのは、二人の美しい怪物。
首輪を外さないと制御できない「災害級の妹」。
血と共に愛を吸わないと動けない「人間兵器の相棒」。
彼女たちを動かす燃料はただ一つ、純粋で熱烈な「愛」のみ。
だからカイは、脳内物質を操作して「偽物の愛」を作り出し、彼女たちの耳元で甘く囁く。
「愛してるよ。俺のすべてをお前にやる」
それは、世界で一番甘い嘘。
戦闘が終われば、副作用の『虚無』が彼を襲う。
熱に浮かされ抱きついてくる彼女たちを、彼は氷のような瞳で見下ろすのだ。
「……悪いが、離れてくれ。反吐が出る」
これは、嘘で塗り固められた愛で戦う、欠陥だらけの家族の物語。