あらすじ
どうしても助けたかった
物語の中盤で誰にも看取られず
たった一人で息絶える彼のことを
前世の記憶を取り戻したサラは気づく
ここが愛読していた小説の世界であり
自分がやがて断罪される悪役令嬢であることを
しかし自身の破滅など些末な問題だった
最愛の推しである宮廷魔導師ルシアンが
過労と魔力枯渇によって死ぬ運命にあること
それだけは絶対に許せない
サラは実家を捨て正体を隠して魔導師寮の寮母になる道を選ぶ
周囲から地味で役立たずと蔑まれてきた支援魔法
けれどその力こそが彼を癒やせる唯一の希望だと信じて
日々の食事に掃除した部屋にこっそりと魔法を込める
ボロボロだった彼がサラの魔法で少しずつ生気を取り戻していく
だが物語の強制力は残酷に襲いかかる
迫りくる王国の危機と回避不能と思われた死のシナリオ
ただの寮母として傍にいることを望んだサラは
やがて大きな選択を迫られる
愛する人を救うため隠し通してきた力を解き放つ覚悟はあるか
地味な魔法は悲劇の運命さえも書き換えられるのだろうか