あらすじ
勇者は、もう自然には生まれない。
かつて世界を救った伝説の勇者は、前線を退き、
今では次世代勇者を選ぶための
《勇者育成オーディション》の司会を務めている。
俺の仕事は単純だ。
才能がない人間を落とす。
勇者に向いていない人間を、最初に切る。
剣の腕も、魔力量も、見ない。
見るのは――生き残れるかどうかだけだ。
説明はしない。
理由も語らない。
ただ、落とす。
それでも不思議なことに、
俺が切った候補者は二度と前線に立たず、
俺が残した候補者は、必ず勇者として覚醒していく。
俺は育てていない。
選別しているだけだ。
なのに世間は、俺をこう呼ぶ。
「名プロデューサー」だと。
これは、伝説の元勇者が
次の勇者たちを“地獄に送る順番”を決める物語。