あらすじ
「リーゼロット・アークライト! 貴様のような可愛げのない女との婚約は破棄し、この国から追放する!」
王城の夜会で響き渡った、婚約者である第一王子アレクの宣言。
冤罪をかけられ、身一つで国境の森へ追放された公爵令嬢リーゼロットだが、彼女は内心ほっとしていた。
なぜなら、無能な王子の尻拭いとして、深夜までの公務代行や領地経営にこき使われる日々に疲弊しきっていたからだ。
「これでやっと、ゆっくり眠れる……」
行き倒れた彼女を拾ったのは、隣国の『氷の辺境伯』と恐れられるジルヴェスター公爵。
冷酷無慈悲と噂される彼だが、実は不器用で誠実な人柄だった。
リーゼロットの事務処理能力と魔法の才能を見抜いた彼は、彼女を溺愛し、その才能を存分に発揮できる場所を与える。
一方、リーゼロットを追い出した祖国では、彼女が担っていた業務が全て滞り、国家存亡の危機に瀕していた。
「今さら戻ってくれと言われても困ります。私はもう、この国で幸せですので」
これは、有能すぎて疎まれた令嬢が、自分を認めてくれる最高のパートナーと出会い、幸せを掴む物語。
そして、彼女を捨てた愚かな王子と国が、ゆっくりと破滅していく没落譚。