あらすじ
公爵令嬢クラリスは、公開の場で断罪された。
王太子レオンハルトは罪状を並べ立て、「婚約破棄した“つもり”」で勝ち誇る――けれど。
宣言はしていない。
王の許可も下りていない。
つまり、婚約はまだ生きている。
“つもり”で世界が決まるなら、誰も苦労しない。
クラリスは泣かず、騒がず、ただ淡々と記録を取り、穴だらけの命令書と粗だらけの手続きを逆手に取る。
雑で短絡的な王太子が振り回すほど、矛盾は増え、証拠は残る。
神殿が二大派閥に割れ、熱病が広がり、祈りすら弾かれ始めたとき――
「誰が、何のために」盤面を崩したのかが見えてくる。
婚約が生きている限り、王太子も王家も、クラリスを“都合よく”切り捨てられない。
ーーーーー
(国名)
■ オルディア王国(主神オルド:秩序・法・制度の国)
(神)
■ この世界「複数神」
人はそれぞれ、縁のある神を信仰してよい。
ただし国家運営上の“基準”として、国が主に掲げる神がいる。
■ オルディア王国の主神:秩序神オルド(聖女側)
法、契約、手続き、記録、境界線。
■ 境界神(クラリス側)
役割は「線を引く」「線を越える」「越えたものを裁く」など“境界”の司る領域。
(登場人物)
■ クラリス(クラリス・フォン・アルヴェーン):公爵令嬢
■ ルーカス(ルーカス・ヴァルツ):宮廷監査局 特任監査官
■ レナート(レナート・フォン・ベルデンベルク):爵家嫡男(儀礼称号:子爵)・医師
■ ロウ(本名:ローワン):平民・レナートの施術所助手
■ 灰の司祭(本名不明):神殿内の異質な司祭
■ セレスティナ(家名なし):聖女・涙による祝福
■ レオンハルト(レオンハルト・フィリップ・レオポルト・フォン・ローゼンフェルト):オルディア王国 王太子
※本作には、物語上「聖女の泣き落としに屈しない男性」の描写や、BLを匂わせる表現が含まれます。
登場頻度も高いため、苦手な方はご注意ください。