あらすじ
婚約者から一方的に婚約破棄され、“悪役令嬢”として噂に潰されかけた私――リリア。
行き場を失った先で開いたのは、小さな紅茶店『ほどける紅茶屋』だった。
私の紅茶には、不思議な力がある。
無理に吐かせるのではなく、温度と香りが“本音”をほどいてしまうのだ。
けれど噂は甘くない。
「嘘を暴く危険な店」と誤解され、今度は店ごと潰されそうになる。
赤い印の“正しさ”を盾に、偽物の茶葉や偽の監査印で信用を壊す――そんな汚い手が伸びてきた。
守りたいのは、紅茶の味だけじゃない。
ここに来た人が、恥や恐怖で傷にならないこと。
だから私は“約束”を掲げる。
同意のない紅茶は出さない。人前の詰問はしない。茶葉の持ち込みは禁止。
癒しの香りと、小さな勇気で噂を上書きしながら、
頼れる護衛カイル、明るい侍女ミーナ、そして監査局の青年ノエルと共に、
「赤い印」の正体と、陰で糸を引く者に迫っていく――。
これは、婚約破棄された令嬢が、紅茶で真実をほどき、
誰も傷つけない形で勝ち取る、明るい逆転ハッピーエンドの物語。