あらすじ
七つの項目。掌に収まってしまうほど小さな、七つの夢。」
清水ユキは、東京で暮らす十九歳の大学生だった。
彼女は、少しずつこの世界から消えていくような感覚を抱えて生きていた。
極小のアパート、
「やさしく消えるための音楽」、
そして、生きがいでさえ埋めることのできない空虚。
ようやく微笑み、生きることを選んだその日、
ユキは見知らぬ誰かを救い、命を落とす。
血に染まった願い事リストを握りしめたまま。
だが、その死は終わりではなかった。
異世界アクソランドにセキレ・ドーンヴェイルとして転生した彼女は、
“欠陥”を刻まれた身体で目を覚ます。
それは、属性適性を持たないという異常だった。
魔法が魂の価値を決める王国において、
セキレは無価値とされ、
キツミの灰から逃れてきた難民として処刑を待つ存在となる。
しかし、
伝説の人物キュウセイ・フェイタンに救われ、
アクソランド王国に迎え入れられたことで、
彼女は知る。
その“欠陥”は欠陥ではなかった。
それは、
転換(トランスミュテーション)。
あらゆるものを変換する、唯一無二の能力だった。