あらすじ
「あはは、マリア!見てよ、この崖。絶景だね!」
車椅子に座った少年、アルトは追放された先のアリ地獄のような谷底で、のんきに笑っていました。 実家の貴族たちは「障害のある無能にふさわしい最期だ」と嘲笑いながら彼を捨てましたが、彼らは知らなかったのです。アルトの車椅子が、地形を無視して四足歩行(ゴーレムモード)で崖を登れることも、その影に万を超える「軍隊」を隠し持っていることも。
「ご主人様、少々砂埃が。お召し物が汚れますので、一度更地(さらち)にいたしましょうか」
無表情な美少女メイド、マリアが問いかけます。 彼女が指先を動かすだけで、襲い掛かってきた凶悪な魔物たちは、一瞬で細い鋼糸によってサイコロステーキへと変わっていきました。
「いいよマリア、そこまでしなくて。それより、お茶にしよう!工兵くんたち、テーブルセットをお願い!」
アルトが指を鳴らすと、影からカサカサと黒い球体たちが現れ、あっという間に豪華なティーセットが組み上がります。