あらすじ
小さな会社で経理をしている四十代半ばの独身女性・加藤理美は、散歩中の骨折をきっかけに大学病院へ運ばれる。診察中、担当医の佐藤直治と共に突如異世界へ召喚されるが、そこで告げられたのは「聖女召喚の失敗」。未婚女性なら聖女兼王子の婚約者にするはずが、年齢が高すぎるという理由だった。
行き場を失った理美は宰相の下で働くことになり、異世界に適応した結果、経理能力がまるでPCのように強化される。不正や無駄を即座に見抜くその能力で国家財政を立て直し、宰相から絶大な信頼を得ていく。一方、医師の佐藤は宮廷医師団に所属し、魔法医療と現代医学を融合させた新たな治療法の研究に没頭していた。
佐藤の提案で召喚された少女みらいは元の世界で入院中だったが、召喚によって回復し、やがて正式な聖女ミリヤへと成長する。恋を知り、人を救うことの意味を学んだミリヤは、新しい時代の聖女として国に希望をもたらす。
医療改革はやがて他国にも影響を与え、理美は国境を越えて世界を変えることになる。帰還の選択肢が提示される中、彼らが選んだ未来とは――。
これは、聖女になれなかった経理のおばさんと医師が、数字と医療で世界を救う異世界改革譚である。