あらすじ
平凡な会社員の千花は、勤務中に前触れもなく異世界に召喚されてしまった。
異世界人たちが探しているのは、祈りで奇跡をもたらす聖女。
ともに召喚された後輩のみりあが「私が聖女です」と名乗りを挙げ、国王の妃として迎えられる一方、千花は、恐ろしい呪力をもつという邪竜の花嫁になることを命じられる。
花嫁の役割とは、食われることで邪竜の怒りを鎮めるというもの。
「それ花嫁っていわない! 生贄じゃないですか!」
抗議もむなしく、辺境の森に捨てられてしまう千花。
そこに現れたのは、言葉を話す巨大な黒い竜だった。
千花の目の前で竜は美しい青年の姿になり、「人は嫌いだ」「生贄も要らない、帰れ」と告げる。
彼の正体は、強大な魔力を持つ竜族最後の生き残りだったのだ。
帰る場所のない千花は「お世話係」として森に残りたいと頼みこみ、人嫌いの邪竜様との奇妙な共同生活が始まる。
辺境の森で紡がれていく、意外にも穏やかなスローライフ。
二人の心の距離が少しずつ近づいてきた頃、森に侵入者が現れ、平和な日々が崩れはじめるーー
孤独を抱えた二人が出会い、恋をして、帰る場所を見つけるまでのお話です。