あらすじ
プロ野球選手として十一年。
二軍止まりのまま戦力外通告を受け、男は静かにユニフォームを脱いだ。
かつて彼には、誰にも真似できない武器があった。
――回転しないナックルボール。
だが「通用しない」「扱えない」と言われ続け、その球を捨てた結果が、この結末だった。
目を覚ますと、彼は高校三年の春に戻っていた。
逆行転生。
そして視界に浮かぶ、パワプロ風の能力表示。
球速は平凡。
だがコントロールは完璧。
さらに――握力だけは、誰にも負けない。
前の人生で捨てた選択を、今度は捨てない。
そう決めた彼は、ナックル一本でプロを目指す“異端の投手”として歩き出す。
やがて出会う、ナックルを捕れる天才捕手。
評価の割れるスカウト。
そして、再び訪れるドラフトという分岐点。
これは、
戦力外だった男が、
「回らない球」で人生を投げ直す物語。